【「迷いの記録」開設のお知らせ】
前回予告した内容とは異なりますが、新コーナーのお知らせです。本日より、日記代わりのスケッチ集「迷いの記録」を開設致しました。
※2016.7 現在、「迷いの記録」は公開していません。
自分が描く迷路は作品制作前に、全体のコンセプトやデザインなどについてどのような形で仕上げていこうか考えていますが、その完成した姿を構成する迷路のラインについては最初からの計算は無く、ラインを描いている瞬間のあらゆる条件を基に偶然や必然などが入り混じった状態で描かれています。
上に書いたあらゆる条件とは自分の体調、天候、湿度、時刻などはもとより、ペンの先から滲み出るインクのコンディションや描く画面に付着している汚れ、すでに描き終えたラインの形状などたくさんの要因が絡みあった条件です。これに依り、自分の描く迷路は「描いてるその瞬間にしか生まれ得ない線」がその画面全体を覆い尽くしていくという事にもなり、今、この瞬間に描くラインと10秒後に描くラインというのは、ラインの向かう方向、長さ、線の質など全てが全然違うものになる。つまりは、瞬間の記録が集積した姿になっているのです。
(生きてる限り瞬間というのは流れ、そのときにしか無いものではありますが、「線」という要素のみで構成されたものだからこそ、線という1つの基準だけを軸にした中での全編に渡って貫いた瞬間が記録されているという意味では、最初に完成された構図やイメージがあり、それに沿って仕上げていくタイプの絵などと比較した際には「瞬間の記録」の意味合いが強いように思います。)
作品としての迷路は日々の記録として部分的に切り出すという事が出来ませんが、あとから1日単位で見返せるように描いた迷路のラインは自分にとっては日記です。私的な日記である以上、作品として描く必要はないので変な気負いはありませんし、それを描く画材にこだわる必要もなく、自分のフィーリングのみを頼りにペンを走らせ、1日に1枚ずつという区切りを持った形で日記代わりのラインを残していければよい。そのような考えから「迷いの記録」というものを始めようと思いました。
使用する画材は100円ショップで購入した安価なスケッチブックと水性ペンです。滞りがちのブログの方とは違い、こちらについては日記である以上、1日1枚ずつを目標に更新していきたいと思いますので、気が向いた折には覗いてみてください。前回予告した記事については、次回更新したいと思います。