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【アートとデザインを行き来する】

今日は前回の予告どおり、自分の迷路に対する自分の考えを書きたいと思います。記事のタイトルに「アートとデザインを行き来する」と書きましたが、自分が描く迷路を、アートなのか?デザインか?と考えた場合、それは、迷路を描き始める前の考え方で、アートとデザインのいずれかの方に明確に分類できると考えています。そして、その分類を行う際の最大の基準は、アートとデザインの目的の違いになります。

現在描いている「ラビリンス」は、これを見た人たちに、その迷路を解かせるというコトを主目的にはしておらず、あくまで迷路という手段を使った自分自身の記録であるとか、今後、自分が迷路を制作する際の最初の基準作りという意味合いが大きく、言うなれば、第三者に対する目的というものは、これを見た第三者の受け取り方に委ねるものであり、デザインなのか?アートなのか?と問われた場合、アートとしての作品となります。

対して、デザインとしての迷路を制作をする際は、迷路を解かせるコトを前提とした形で作品の制作を行い、具体的には、頑張れば解くことが可能と思わせるサイズであるとか、迷路で埋めていく枠も、文字どおりデザインされた形の枠を使って制作を行います。

国内で迷路の本といえば絵本迷路かパズル迷路の本が主流ですが、海外ではアートの視点で迷路(maze)を扱った本が売られていました。

ここで記事のタイトルの方に話を戻しますが、自分の描く作品は、絵画や彫刻といった表現とは異なり、「迷路」という明確な目的(用途)がある表現を使っている部分に於いて、たとえ、制作者である自分がアートとして制作した作品であっても、迷路としての目的を必然的に包含した作品となり、それはつまり、デザインとしても成立しているという意味で「アートとデザインを行き来する」という今回のタイトルを付けました。

デザインとしての迷路と、迷路を使ったポストカードのデザインなどで自分の感覚を磨き、それをアートとしての迷路の制作の方にフィードバックし、更に、再度、デザインの方にフィードバックするコトに依って、自分の表現を洗練していけるよう努めたいと思います。


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