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【横尾忠則全ポスター展@国立国際美術館】

9月上旬から始まった旅の最初は、大阪にある国立国際美術館で開催されていた「横尾忠則全ポスター展」を見に行く事から始まりました。今年に入ってから知り合い、個人的に親しくさせて貰っているスタイリストのYさんが時間的に都合が付くとのことだったので、途中、合流し、一緒に鑑賞してきましたが、全ポスター展と銘打っているとおり、膨大な量(800点超)のポスター作品が展示され、それらの作品群と、今も尚、作品を作り続けているパワーに圧倒されてきました。

「横尾忠則全ポスター展」チラシ。このチラシのデザインもスゴイ!

この展覧会を鑑賞して印象に残った作品は色々ありますが、高校時代から始まる初期の作品たちは落ち着いたデザインながら、この頃からすでに才能というものに溢れていたのがわかるもので、この時代の作品の中で特に印象に残った作品は、野球をしている最中の1シーンを、円などの単純な形に置き換えてディフォルメした2枚の作品でした。単純な形態の組み合わせで構成された画面の作品でありながら、よくぞこれだけ、野球の躍動感を表現できるものだなあと、すごく衝撃を受けました。

24歳で日本デザインセンターに入社して以降の作品たちは、年代を重ねるにつれて横尾氏の強烈な個性が炸裂していく感じで、作品の中に時折まじる作家自身の姿が、「自分大好き!」というパワーを発しており、それが、草間彌生さんの「わたし大好き」と通じる何か(人間的魅力みたいなもの?)を感じさせました。

また、今回の展覧会では展示されている作品を鑑賞するだけでなく、展示の仕方やポスターの額装の仕方なども、いつもより入念に見てきました。と言うのも、自分自身、頭の中では、すでに自分の作品が出来揃っていった場合の、作品をどう見せるかといったビジョンを思い描いていて、現在制作中の「ラビリンス」の額装についても、このように見せたいというアイデアがあり、すでに特注サイズでのパネル発注も済ませているのですが、今回のポスター展示に於ける作品の見せ方が、自分が思い描いていた作品の見せ方と共通するものがあり、勉強になったからです。

午後からの入館になってしまったため、あまりゆっくりとは鑑賞出来ませんでしたが、新聞や雑誌の記事などで目にしていた束芋さんの展覧会「束芋:断面の世代」も同時に鑑賞することが出来、自分と同年代のアーティストの活躍に刺激も受けました。

次回も引き続き、旅行中の出来事などを記事にしたいと思います。


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