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【制作再開後に気付いた事】

本日より「ラビリンス」の制作を再開しました。今回の記事では、旅先での出会いや出来事などを書いていこうと思っていましたが、「ラビリンス」の制作を再開した途端、自分にとって、とても重大な発見があったので、今回はその重大な発見について書きたいと思います。

その発見とは、極当たり前のことで、手を動かさない(描かない)日が続いてしまうと、また再開した際、以前のようには描けなくなってしまうということでした。これは、フィギュアスケートの選手が、日々欠かさずリンクの上に出るということや、ピアニストが、毎日、鍵盤に触れているのと同じことで、自分の身体をダイレクトに使うプロフェッショナルは、日々の鍛錬、積み重ねを継続しないと、それまでの感覚がいとも簡単に狂ってしまうということが実感できた発見でありました。

2週間ぶりにペンを握り、ケントボードに最初の線を引いた瞬間、「描けない」と思い、この線から少し離れた位置に、再度、新しい線を引き、「やはり無理だ」と不安になり、更に離れた位置に3本目の線を引き、この3本目の線から迷路として描き始めました。そして、描いてる最中も思い通りにペンとインクを操ることが出来ず、いつになったら旅行に出る前の自分の感覚に戻るのだ?と、焦りみたいなものも感じていました。下の画像が、制作再開後に最初に描いた部分(3本目の線からの迷路)になります。

この画像だけ見ると特に線の乱れもなく、整っているかのようにも見えますが、これを描いてる自分としては、明らかに旅行以前の迷路のラインとは違います。今回の発見は大きな不安も招きましたが、大きな収穫でもありました。1つは、やはり迷路を描くことは、自分のライフワークにするだけの価値があると確信できた事と、もう1つは、今回の再開後のラインも味わいがあるという部分で、自分の中で意図的にコントロールして描けるものとする価値があると思えた事です。

現在制作中の「ラビリンス」は、自分は迷路を描く人間になるんだと決めてからの最初の作品であり、今後の迷路の制作に必要な技術や考え方、失敗、発見などを、とにかく「描く」という行為を通して、自分の身体と「ラビリンス」の中に記録していき、出来上がったものには、制作中の感情含め、それら全てが現れている。そういった作品にしたいし、自分の独りよがりかも知れませんが、きっとそうなります。

旅行に出る前、「ラビリンス」の全面に、A3のコピー用紙を敷き並べ、作品の表面を保護してから出掛けたのですが、本日、制作の再開にあたり、およそ2週間ぶりにコピー用紙を退けた瞬間、ものすごいモノを見た気持ちになりました。

次回は、冒頭にも書きましたように、旅行中の出来事などを書きたいと思います。


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